3年前、2012年の今日、
僕の個展「タロット寓意画展 蒼き鳥たちの祝祭」にて、
『青い鳥のタロット』がひっそりと発表、発売になりました。
タロットカードという題材を選んだのは、『姫君の青い鳩』(ACE COMBAT5劇中童話)で生み出した絵柄を展開させたいという意図と、そしてなにより、タロットカードの持つ神秘的でイマジネーション豊かな、とても魅力的な世界を、自分なりに具現化してみたいと思ったからです。
画集や図録と違い「タロットカード」というフォーマットが、
どのぐらいの人に手に取っていただけるのか、まったく未知数でした。
不安でしたが、創作意欲に任せて作ったというのが正直なところです。
このあたりが、ものづくりの怖いところです。笑
ふたを開けてみると、僕の作品を好きでいてくださる方をはじめ、
タロットや占いの愛好家からプロの方まで、
多くの方が『青い鳥のタロット』を手に入れてくださいました。
この3年間で、想像を遥かに超えて、数多くの方に愛していただいて、生みの親としてとても嬉しく思います。
サツキメイさんのお手引きで雑誌ananの年占いのイラストとして2度にわたり掲載していただいたり、海外のフォーラムやサイトで紹介していただいたりと、有り難き名誉もありました。
なにより、
青い鳥たちが、日々占いや携帯用、観賞用として、ご縁があった方々の生活のお供として寄り添えているようで、そういうことが嬉しいです。
絵を主張することは、創り手として生き残るための手段ではあるけれども、
創作の目的ではないんです。少なくとも、自分にとっては。
見てくれる方、受け止めてくれる方の、生きる励ましや安らぎになることが一番なんです。
◇
みなさまが“青い鳥” を愛し続けてくださることによって、
そのおかげで 青い鳥たちは今も生き続けています。
だから、今日は発売3周年というより、3歳の誕生日です。
本当にありがとうございます。
心よりお礼申し上げます。
なんだか自分の作品でありながら、すっかり独立した生き物のような感じがするんです。
そもそもタロットというものが歴史のあるものだし、青い鳥というモチーフもそう。
絵柄にしても、もちろんこれは僕のオリジナルですが、敬愛するビアズリーをはじめ19世紀の世紀末美術や挿絵黄金期の先人たちの水脈を受け継いでいるものです。
そういうこともあるのかもしれません。
ということで僕からも「3歳の誕生日おめでとう」と言いたいと思います。
末筆ながら、
監修の三上牧さん、トーキングアバウトの藤井まほさん、
青い鳥タロット親善大使として草の根で広めてくださっている星詠みたりあさん、
anan掲載でコラボをしてくださったサツキメイさん、
流通・販売に関わっていただいているみなさま。
青い鳥のタロットをご愛用、ご紹介くださるすべてのみなさまに、改めて心よりお礼申し上げます。
今後とも、“青い鳥” たちのことを、なにとぞよろしくお願いいたします。
青い鳥は、あなたとともに。
川口忠彦
HESOMOGE
拝
PS
おかげさまで昨年増刷した第2版も完売し、このたび第3版を増刷いたしました。
ひっそりとマイナーバージョンアップしております。
カードと解説書は2版と同じもの、ケースが3mm厚になり、出し入れがとてもスムーズになりました。
大アルカナ版としては、これで完全版かと思います。
そして、「小アルカナ」はじめます!
ただし!
…何年かかるかわかりませんので、どうぞ長い目で見守ってやってください。